悩んで迷うから人間なのである

悩みのない人生。

迷いのない人生

いつも、心穏やかな人生。

そういう人生に憧れてきた。

悟りたくて、禅の教えをベースにした本を読み漁っていたことがある。禅の教えを実践したら悩み迷いから解放されると思って。でも、生きているならば迷い悩むことからは逃れられないし、それは逃れる必要もないことだ。悩みや迷いは、本当の望みや、どうなったら快適なのかを知るセンサーだからだ。

マイ禅ブームが去った後も好きな禅僧にネルケ無方さんという人がいる。この方は、『迷いは悟りの第一歩』など、迷うことを肯定する発言が多い。以前は迷いを肯定的に発言する意図がよくわからなかった。

今は何となく腑に落ちている。以前は耳触りの良い、悩み、迷いがなくなる本みたいなのを好んでいた。しかし、生きている以上は、迷いも悩みもなくなるならない。悩みも迷いもない状態とは、考えることや感じることを放棄した状態だと思う。あるいは気持ちに蓋をしているか。

禅の世界をパラダイスみたいに書いてある本があるけれど、それは違うと思う。だからネルケ無方さんの、禅の教えに沿って生活することの(特に修行の)良いところも悪いところも書いてある本しか心に残っていない。

私がなぜ禅の本を読みまくっていたのかもいつか記事にしたい。ちなみに、きっかけは「掃除」でした。面倒な掃除とかの家事の辛さから逃れたくてネットで検索していたら、禅に辿り着いたという、へんなきっかけだった。

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